FX、先物、株式のシステム売買のための考え方とヒント
短期売買とシステムトレーダーのバイブル!
日本のトレーディング業界に衝撃をもたらした『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』(パンローリング)の刊行から10年以上がたった。
リンダ・ラシュキとローレンス・コナーズによるこの本は、当時進行していたネット環境の発展と相まって、日本の多くの個人投資家とホームトレーダーたちに経済的な自由をもたらした。
裁量で売買することがすべてだった時代に終わりを告げ、システムトレードという概念を日本にもたらしたのも、この本とこの著者2人による大きな功績だった。
この本の刊行の前と後では、「トレード」「投資」という言葉がまるっきり違うものになってしまったのだ。
その後まもなく、デイトレード、スイングトレードなどの短期売買が日本で初めて全盛期を迎えた。
本書は、『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』や『コナーズの短期売買入門』と同様に、システムトレーディングを目指すトレーダーにとって、最高の教科書となるだろう。
また、自分だけの戦略や戦術を考えるうえでも、本書を読まないということは許されない。
トレーディングのパターンをはじめ、デイトレード、マーケットタイミングなどに分かれて解説された本書は、儲けることが難しくなったと言われる現在でも十分通用するヒントや考え方、システムトレーダーとしてのあなたの琴線に触れる金言にあふれている。
目次
第1章 ベストトレーディングパターン1
CBP戦略
ダブルボリューム・マーケットトップ戦略
ボトムリバーサル
長大線の日
モメンタムギャップ
トリプルデイ・プルバック
タートルスラスト
第2章 ベストトレーディングパターン2
スペント・マーケット・トレーディング・パターン
1-2-3-4戦略
8日ハイ・ロー・リバーサル戦略
10%ウップス
モメンタム移動平均線
ギプソン
ワイドレンジ・エグゾースチョンギャップ・リバーサル戦略
第3章 デイトレーディング
15分ADXブレイクアウト戦略
15分ADXブレイクアウト戦略の株式トレードへの応用
S&Pモメンタム・デイトレーディングシステム
S&Pの先行指数
トーピード
第4章 マーケットタイミング
コナーズVIXリバーサル1
コナーズVIXリバーサル2
コナーズVIXリバーサル3
コナーズVIXリバーサル4
コナーズVIXリバーサル5
TRINリバーサル
TRINスラスト
騰落率インディケーター
監修者まえがき
本書はローレンス・A・コナーズの手によるThe Best of the Professional Traders Journalの邦訳である。
コナーズと言えば、すでに日本でも『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』『コナーズの短期売買入門』の2冊の邦訳があるのでご存知の方も多いと思う。
時間のたつのは早いもので、最初の『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』が世に出たのは今からもう12年も前であるが、私はそれを昨日のことのように思いだすことができる。
今でこそ実際の値動きに基づいたルールベースの短期トレードというのは日本でも当たり前になった観があるが、当時は日本国内でそれを実践している人は皆無に近かった。
そのため、それを解説した日本で最初の書籍である『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』の翻訳・出版は、当時としては衝撃的な出来事であったし、それは個人投資家のみならず多くのマーケット関係者に驚きを持って迎えられた。
ところで、『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』は今では百数十冊を数えるパンローリングのウィザードブックの記念すべき第1号として出版された。
ここに記しておきたいが、本書をはじめ個人投資家向けの優れた相場書籍を多く擁するウィザードブックシリーズが生まれ世に出たのは、優れた相場師でありかつ器量の大きなビジネスマンである後藤康徳という天才と、相場好きで職務に対するストイックなまでの責任感を持つ阿部達郎というたぐいまれな編集者が出会ったおかげである。
彼らの翻訳に関する熱意が多くの関係者を動かし、トレードに関する実用的な教科書として驚くべき高い品質を持ったウィザードブックシリーズを作り出したのである。
私は微力ながらその事業に参加できたことを誇りに思っている。
振り返って考えると、その最初の試みとしてコナーズの著書を選んだのは真に正しい選択であった。
前述したように本書を含めて彼の著書の邦訳を都合3冊出版することになったが、それらはどれも私たちが自信を持って読者にお薦めできる実践的なトレードの教科書である。
何よりコナーズの邦訳をいつも真っ先に読めることになった私は幸せであった。
本書もトレーダーの皆さんの期待を裏切るようなことはけっしてないと私は断言する。
翻訳に当たっては以下の方々に心から感謝の意を表したい。
翻訳者の山下恵美子氏は丁寧な翻訳を実現してくださった。
そして阿部達郎氏にはいつもながら丁寧な編集・校正を行っていただいた。
また本書が発行される機会を得たのはパンローリング社社長の後藤康徳氏のおかげである。
2011年4月
長尾慎太郎
CBP(クラッシュ・バーン・プロフィット・トレーディング)戦略
1991年から1997年までの大手ヘッジファンドのパフォーマンスを見ると、空売りファンドのパフォーマンスが最悪だったことが分かる。
これは簡単に説明がつく。
つまり、この間、市場が2倍以上に上昇したからだ。
しかし、空売りファンドに共通する特徴は、正しいときには非常に正しいという点だ。
多くの空売りファンドは派手なストーリーを持つ急上昇株に注目し、その銘柄を空売りする傾向がある。
彼らはほとんどの場合は正しいのだが、空売りするのが早すぎることが多い。
こうした株のなかには成層圏まで飛んで行きそうな勢いで上昇する株があり、空売りファンドが空売りした水準から100%、200%、あるいは300%上昇することも珍しくない。
言うまでもなく、こうした株を空売りしたファンドマネジャーのほとんどは、株が下落する前に消えていなくなってしまう。
私はこうした急上昇株を調べてみた。
その結果、こうした株は下落する前にひとつのある共通点を持っていることが分かった。
それは、週足でのADXが60を超えたあとに方向を下向きに変えると、株価も下落し始め、二度と再びその水準に上昇することはないという点だ。
ルールを見る前に、ここで何が起こっているのかを理解する必要がある。
日足でのADXが60に達するためには、株価は力強く上昇していなければならない。
そして週足でのADXが60に達するためには、放物線状に上昇しなければならない。
欲、空売りしたあとの恐怖、ボラティリティは最高潮に達しているため、このバブルはいつ崩壊してもおかしくない状態にある。
ここで警告しておきたいことがある。
それは、これらの株はさらに上昇する可能性がないとは言えないため、買い戻しのプロテクティブストップを置いておいたほうが無難だということである。
大きく稼ぎたいのであれば、15%の位置にストップを置くことを勧める。
また、空売りよりも、間違ったときに損失を限定でき、株を借りる必要のないディープ・イン・ザ・マネーのプットをお勧めする(あなたのブローカーが株を借りることができないため空売りできないときには、ディープ・イン・ザ・マネーのプットのことを思い出してもらいたい)。
この空売り戦略のルールは以下のとおりである。
週足でのADXが60よりも高い株を見つける。
株価は20ドル以上でなければならない(このセットアップは株価の高いほどうまくいく)。
週足でのADXが60に達し、その後ADXが下向きになるのを待つ。
上の3つのルールが満たされたら、空売りする。
15%の位置にストップを置く(15%を超えるリスクはとらない)。
20%の利益が出た時点でポジションの半分を利食い、残りの半分に対してはトレーリングストップを置く。
それでは例を見てみよう。
(以下は本文で)
著者紹介
ローレンス・A・コナーズ(Laurence A. Connors)
TradingMarkets.com の創設者兼CEO(最高経営責任者)。
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